弘前行ってきました

 数週間準備してきた学会がやっと終わって「燃え尽き症候群」状態。大勢の前で自分の研究を発表する機会があったのだけれど、やっぱりプレゼンの練習ってすごく重要だと思った。一字一句完全に暗記する勢いで練習して行ったおかげで、聴衆の反応を見ながら堂々と発表することができた。一方で、今後の課題は質疑応答での受け答えだと感じた。想定外のことを聞かれてかなり焦ってしまった。予想外の質問に対し、冷静に論理的にディフェンスする能力、賢い人の発表を聞いているとここが違う。「この研究ではここまでは言えるが、この先は言えない。検証するためにはこういう実験が必要だ」という返答が間髪入れずに出てくるのは、鮮やかだしかっこよかった。


 というわけで弘前の写真達。

行きの「日本海」。京都から青森まで乗り換え無しというのはすごい。ちなみに金沢駅でちょうど帰宅ラッシュの時間帯にあったんだけど、ホームの日常感と、電車内の非日常感のギャップがすごく印象的だった。外でスーツ着た人が電車を待っているのを、ベッドの上で酒飲みながら観察する感じ。まぁこちら側も同じように観察されていたけどね。

B寝台車のつくりはシベリア鉄道と同じ。片側に通路があって、反対側には4つのベッド(2段ベッド×2)が備え付けられたコンパートメントが並んでいる。ただ、ロシアではそれぞれのコンパートメントに鍵つきのドアがついていて個室のようになっていたんだけど、今回乗ったやつはそれぞれのベッドにカーテンで仕切りをするタイプだった。確かにプライバシー性はこちらの方が高いけど、乗ったらすぐにカーテンを閉めてしまう人が多くて、ロシアであった「個室で一緒になった知らない人と会話が始まる」的な雰囲気はあまりなかった。というか声が漏れるので10時頃になると話をする人自体がいなくなる感じだった。ちなみに、「寝台列車って絶滅しつつあるし、どうせ乗ってもガラガラだろう」って思っていたら、なんと、行きの電車は満車でした。連休だったのもあるけど、結構使っている人はいるみたい。

コンパートメントの写真。壁の網棚やフックといった設備は圧倒的にロシアの方が充実していた。今回は財布とか服とかの置き場がなくて結構困った。ただ、シベリア鉄道の寝台が蒸し風呂状態だったことを考えると、夏の快適性に関しては冷房がある日本の寝台の方が圧倒的に上だった。あと、シベリア鉄道のトイレは衝撃的なことに完全垂れ流し(トイレの洗浄ペダルを踏むと便器の奥に線路が見える)なんだけど、さすがに日本の寝台のトイレは水洗で清潔だった。洗面台まであったりして、自動水栓からお湯が出るあたりも、さすが、という感じ。あと、JRのロゴが入った浴衣が置いてあって、これが結構ナイスなデザインだった。写真を撮ればよかった。

先頭車両。ロシアも今回も、客車にモーターがついているやつではなくて、モーター車が客車を牽引するタイプだったので、音に関してはかなり静か。だけど、加速・減速のときに「ガコン」っていう衝撃がある。これはロシアでも同じだった。牽引タイプの電車共通の症状なんかな。乗り心地はほとんど差が無かったけど、やっぱりスピードは日本のの方が全然速かった。

弘前城。小さかった。けど、緑がきれいだった。

街路樹がなんとリンゴ。実までなっている。地元の人に聞いたら、「モラル的に採る人はいない」とのこと。これはびっくり。


そんな感じ。なんか電車の話ばかりだな。