ダーウィンさまぁ〜

 競争による適者の選択こそが、分子から細胞、動物に至るまで、
すべての物質が採用している、自然の自然なやり方だ。
そろそろ人間世界も成熟して、ダーウィニズムが露骨に表れはじめるのではないだろうか。


 今までは地域ごとに、地理的な距離や、情報流通量に差があったおかげで、
自分の地域で競争に勝てば、その地域で生き残っていくことができた。
しかし今は、インターネットを主に、情報の流動化によるグローバル化が進み、
どこにいても、世界規模のリアルタイムな競争に晒される。
これにより、地域で一番でなく、世界で一番である場所に人や物が集まるようになりつつある。
僕はあらゆる意味で、競争社会が未来であり、理想であると思う。


 さて、競争原理が定着して、成熟した社会ではどのようなものが生き残るのだろうか。
ダーウィンはすでに150年前にして、答えを見つけていたように思う。
「強いものではなく、変わり続けるものが生き残る」
なんと先見的な発見だろうか。
実際、生物の世界の基本原理は「盛者必衰」だ。
ある生物が勢力を増してくると、それを利用するものも台頭してくるからだ。
人間社会ではさらに、「勝者の真似をする」という行動が可能だから、
この入れ替わりは余計に激しくなるだろう。


 今はまだ、変化し続けることが定着しておらず、強くさえあれば生き残ることができる社会だ。
しかし近い未来に、「グローバル競争社会」という意識が定着を始めるだろう。
その頃にはすでに、単なる強者は生き残れない世界になっているはずだ。


 最近のネット上での様々なサービスに見られるように、
常に新しいものを提供し続けなければ生き残れなくなるだろうし、
商品にしても、DSやハイブリッド車みたいに、
これまでの枠にさらに何か付け加えたものを出し続けなければ生き残れなくなるだろう。
googleだって、新しいサービスを開発し続けるのを止めたら、あっというまに化石になるに違いない。
まさに立ち止まった瞬間に淘汰される激しい世界だ。
これが、平和と物質的な豊かさを手に入れた代償なのかもしれない。


 競争に興味が無い人はそれでいいと思うけど、
競争を降りた人間を活かす社会がいつまでも続くとは僕には思えない。
だから明日も頑張る。