大変だ

 科学の予算が削られるとかでなんか大騒ぎになってる。旧帝の理学部長や学長が勢ぞろいしたり、ノーべル賞受賞者が集まったり。結論はまだ出ていないので賛否はおいといて、確実なのは、「科学だけ経済の影響を受けないのはおかしい」という時代になったということだと思う。これから先、研究者は学問を究めていればいいだけでなく、税金を科学に使うことの正当性を社会にアピールしなければならなくなるのだと思う。プレゼン能力がますます必要だ。


 難しいのは、「科学は究極の先払い」というトコだ。お金を出したからと言って、その研究がうまくいくとは限らないし、結果が出ても、その成果が役に立つのも何年先になるか分からない。永久に役に立たないかもしれない。だけど、その中から確実に人間を進歩させるものが出てくる。不況で社会全体が目先の利益を追わざるを得ない状況の中で、科学に金を出す正当性を主張するのは難しいことだと思う。


 ところで、その「仕分け」の様子を今朝テレビで見たんだけど、5分くらい見てて思ったこと。
    ・議論では「質問する側」に主導権がある(好きなことを好きな順番に聞ける)
       (全体的に、「仕分け人」側に強硬な態度の人が多いように感じた。ちょっとズルい気がする)
    ・「質問される側」のプレゼン能力なさすぎ(質問に答えられてないし、何を言っているのか良く分からない)
       (先にある程度打ち合わせがあるらしいけど、それがどの程度のものなのか気になる)
    ・「質問される側」は結論を気にしすぎ(見直しになるかどうかにしか関心がない)
       (互いに問題を確認しあう、という事自体、議論の重要な目的であると思う。)
 まぁ、テレビの編集に洗脳されているだけかもしれんし、僕はこの人達の事情をよく知らないから、実際は知らん。単なる感想。


 まぁでも、かなり注目が集まっているみたいで、僕自身、「税金の使い道」みたいなのを考えてみるいい機会になっている。議論では、結論を出すこと以外にも、取り上げて話し合うこと自体が、とても重要な意味を持つことを改めて感じた。