一期一会の意味が分かった気がした

 ちょっと前に「安定という概念は無くなっていくのではないか」ということ書いたけど、勤め先が潰れようと、家が全焼しようと、交通事故で一生ものの障害を負おうと、日本政府が借金まみれで崩壊しようと、隕石落下で人類が滅亡の危機に瀕しようと、「人脈」だけは滅びずに存在し続けるものだということに気が付いた。これからますます未来が不確実になっていくなかで、人とのつながりの重要性はますます重要になるのではないだろうか。
 こう考えるようになって、「今を逃したら次いつこの人と話せるか分からない」みたいな状況では、なるべく話しかけてみるキャンペーンを実施している。未だに自意識過剰なのか、会話が進まず気まずくなったら結構凹んでしまうのだけれど、意外にそういうのって数日経てば忘れてるんですよね。そもそも「次いつ話すか」レベルの人間なら、別に不快にさせていなければどう思われたって構わないし、将来的に何度も話すことになるとすれば、第一印象は上書きできるだろうし。多分、一昔前の僕しか知らない人間にとっては、今の僕は気持ち悪いくらい社交的な人間になっていると思う。
 むずかしいのは、それがお互いにとって良い関係なのかどうか、ということだ。僕はときどき、他人の恩に与ってばかりでちっともそれを返せていないのではないかと考えてしまってとても苦しい気分になる。
 人間は一人では絶対に生きていけない。これは何度考え直してもやっぱりそうだと思う。「俺は一人でも生きていける」と言っている人がいたら必ず説得できる自信がある。