萎えてきた

 さて、僕は研究者になるんでしょうか(i.e.博士に進学するのでしょうか)。なんか普通に1年後就活してそうな気がしてきた。その理由を分析。

1)学問崇高説が崩壊したため
2)僕がジジイになるまで基礎科学がもつとは思えないため
3)やはり他人に必要とされている仕事に就きたいため
4)お金のことを考えるとどうしても割に合わないため


(1)小さい頃から「試行錯誤を繰り返しながら真実を追究する研究者像」に憧れていたのだけれど、その研究者像、大人による洗脳教育の賜物でした。熾烈な競争の世界を生き残るためにはとにかく新しい情報を発信し続ける必要があるし、研究費を取るためには政治力も必要。納得いくまで試行錯誤ができる研究者なんてこの世に存在しないんですよね。研究者だって大人の世界の生き物だ。
(2)生物学に限って言えば、基礎研究でも遺伝子をみるのが当たり前の時代になってきていて、そうなると当然顕微鏡だけで済んでいた時代よりもお金(機械代、試薬代、人件費など)がかかる。ところが、世間にはいつ役に立つかも分からない基礎研究にお金を出す余裕などない。アポロ計画がまかり通った一昔前みたいな科学への憧れも無くなりつつある。それにグローバル化が進む中で、人類全体の知識に貢献する研究(つまり、特許にならない研究)に国が金を出す意義が無くなっている気がする。たとえば、リニアモーターカーの開発に国がお金を払う意義があっても、太平洋のど真ん中のプランクトンの研究に国がお金を払う意義を説明するのは難しい。
(3)自力で人類初の発見をし、それがいつの日にか人類の発展に貢献することを夢見るのは確かに興奮するけど、どうせ汚い大人の世界で生きるなら、直接他人に必要とされている仕事のほうが良いな、と最近感じるようになってきた。あー、理学系の大学院生って色々詰んでいる気がしてきたよ。
(4)おそらく、金はどれだけあってもまだ欲しいと思ってしまうから、適度にあれば良いと思っている。だけど、生の声によれば実情はやっぱり過酷なようだ。博士出て生活保護以下の給料てのも普通にあるみたいだ。人権無いよね。奨学金返済もある人は死ねってことかな。僕はそこまでして研究したくないなぁ。


 というわけで、研究意欲が著しく減退しているんですが誰かなんとかしてよドラえもん