ここ2年の僕の心理の変化まとめ

 日記ってたまに読み返すとすごく面白い。過去の自分の積み重ねが今に至っているというのを実感する。とっくに解決した問題で苦しんでいる自分を見ていると「かわいいな」とか思う。そういうわけで進路に関する僕の心情の変化をまとめてみた。

09-01-06
分子から環境まで、博物学から医学まで、今なら生物学と言われる方面ならドコに行く知識もあるし、興味もあるし、権利もある。

09-01-19
就活には全然興味がなかったんだけど、一応どんな感じか知っておこう、ということで、ネタで、面接攻略セミナー的なものと、合同説明会的なものに参加してみた。が、頑張って聞いていても、ものごっつおもんなくて、禿げ上がるくらい興味が沸かず、全てが滑稽に見えてしまい、そして、そんな自分にすごい自己嫌悪を感じて、すぐに会場を飛び出してしまった。

09-03-09
僕は社会の役に立たない研究、他人に聞かれて意義を説明できない研究はしたくないと考えている。そして自分の仕事を可能な限り社会に還元したいと思っている。さらに、できれば早く安定した地で安定した収入を得て、安定した家庭を持ちたいとも思う。「賢い人」にそれを話したら、「学問は先に進みすぎたからそれは無理だ」とか「今の社会構造や制度を見れば無理なのは分かるだろ」とか言われて、「社会に還元したいならさっさと就職しろ」って言われるだろう。「夢を取るか、平凡を取るか」みたいなのを考え続けてきたけど、平凡を取りつつ、夢を新たに設定することも可能な気がしてきた。

09-10-27
最近ちょっと就活に興味がある。といっても、どこか行きたい会社があるわけじゃない。それなりに就活できる知識を蓄えることで、同年代の社会人と同程度に世間を知っておきたいというのと、内定をもらっても、それを蹴って博士に進学するくらいの覚悟が自分にあるのかということを考えてみたいってので、就活がどんなんか知ってみたいだけ。

09-11-28
現時点では結論は出ない。だが、1年後には確実に結論を出さなければならない。それまでに、狂おしいほどの苦悩が訪れることは確実だ。そしてそのとき、進学を決意するにしろ、就職を決意するにしろ、ものすごくポジティブな理由を伴ってその時を迎えたいと思う。絶対に避けなければならないのは「何も行動を起こさない→自動的に進学」というコースだ。とにかく、些細な情報で簡単に気持ちが揺れるような今の状況では、とても決断など下せない。
一つ、現時点で最も本心に近いと思われる意見を言えば、「ポスドクには行きたくないが、一通り学問を究めて、博士号はとっておきたい」というのがある。

10-03-22
なんか普通に1年後就活してそうな気がしてきた。

10-06-05
日本に住めて、それなりの和食が食えて、体も健康で、好きな研究して金が貰えるなら、貧乏でも幸せに違いない。

10-09-12
「おためし就活」が始まった。僕は博士課程に進む理由も、進まない理由も、企業に就職する理由も、しない理由も、たくさん考えているし、今も常に考えている。だけど、やっぱり「現状を見なければ分からない」ことが多すぎる。双方の選択肢を十分に吟味した上で、肯定的な理由を伴って、自分の将来を決めたいと思っている。

10-11-20
正直なところ、少なくとも今なら、自分が将来どうしたいかはっきりと言える。だから来週の学会が終わったら、教授に、進学する気はない、と宣言しようかと思っている。

進学、就職、どちらの道を選んでも僕は本当に幸せになれる自信がある。だけど、2年という限られた時間の中で考え、僕の出した結論はこれだった。