インド・ケララ編


↑デリーから飛行機でケララ州のコーチンへ。空港であらかじめ頼んでおいたドライバーと合流し、そこから車で山を上がってMunnarという避暑地へ。緯度が低いので平地は常夏なのだけど、高地は常春といった感じ。気持ちの良い気候を満喫。

北インドに比べ、食事はさらにスパイシー。ここではご飯は細長いやつでなく、丸っぽいやつが主流。

↑伝統的な戦闘の儀式を鑑賞。本物の武器を使い、火花が飛び散る闘い。すごい!

↑前半とはうってかわって、そこそこ金を払って旅行業者に段取を組んでもらったので、中級レベルのホテルに泊まりました。電気もつくしお湯もでるし、部屋に置いているものを盗まれないし、日本では当たり前のことに感動。

↑2日目。車で最高地点まで上がっていきます。標高は約1800m。ちょうど良い気温。空気がおいしい。

↑小さいダム。この場所は個人的にかなり気に入った。いかにも「海外!」って感じでしょ?

↑そして最高地点へ。崖の上にぽつんと展望台があります。いくらいても飽きない場所だった。

↑夕方、自由時間にホテル周辺を一人歩き。

↑道を歩いていると時々通りすがりの人に話しかけられる。ここにいるのは遊びに来たリゾート客ばかりなので、基本的にフレンドリーで良い人ばかり。

↑ぼーっと歩く。「今頃日本は糞寒くて、みんな働いてんだろうなー」とか考えながら。至福のとき

↑翌朝。山を下っていきます。

↑houseboatという宿つき船でケララ州の名物のbackwater (運河)をのんびり走ります。

↑本当に水の上にベッドがある感じ。

↑こんな景色が延々と続く。

↑極楽!風邪を引いて一日寝て過ごすよりも時間を無駄遣いした自信がある。本当にずっとボーっとしてた。正直、ボーっとすることに飽きてしまい、「忙しいほうが楽しいかも」と思ってしまった。

↑飯がうまい!と言いたいところだけど・・・この頃になると連日のスパイシーフードに胃腸が拒否反応を示し始めていた。胃が荒れまくってて、食べたものが明らかに消化しきれてない感じ。で、転機は突然来た。カレーの臭い(クミンとかコリアンダーとか色々混ざり合った臭い)をかいで「この臭い、気持ち悪いかも」と思ってしまった瞬間だ。その瞬間、一気に気持ち悪くなって、胃の中にあるものが異物だと判定されてしまい、一気に吐き出してしまった。その後はカレーが「香辛料の塊のなかに具が浮かんでいるだけのもの」にしか見えなくなってしまい、臭いを嗅いだり味を想像するだけで気持ち悪くなってしまうようになった。その夜は何度も起きてトイレに篭っていた。次の朝はノンスパイシーな朝食を頼んで、なんとか持ち直したが、結局この後インドを出るまでは、カレーが「単なる香辛料の塊」に見えてしまい、全然魅力的じゃなくなってしまった。

↑夕日が神。

↑お世話になった船員二人。左がドライバーで右がコック。船の上は暇なので、それなりに話をして、仲良くなった。コックはおじいさんで英語の発音がほとんど聞き取れなかったのだけど、何度も貧乏アピールをしてきて、「チップをくれたらとてもありがたい」と言ってきた。この人たちが一体どれくらいの給料を受け取っているのか想像できないけど、多分想像できないくらい安いんだろうな、と思って、最後に100ルピー(170円くらい)をチップで渡したら、ものすごく感謝された。日本ではお金で人間関係が繋がることを良く思わない人が多いと思うけど、インドで必死な客引き、しつこい押し売り、物乞い、騙し、そしてチップをせびるおじいさん、色んなものを見て、「みんな本当に生きるためのお金が必要なのだ」と思った。ここで、「お金で人間関係が繋がるなんて」「お金の遣ることは上下関係を作ってしまって嫌だ」「お金を遣ることはその人のためにならない」みたいなことを考えるのは、裕福な国の人間の勝手だと思う。ここではそんな複雑なことは誰も考えて無くて、もっともっと単純に、「みんな生きるためのお金が欲しい」という考えが全てなのだと思った。

↑最後にアラビア海を見て、空港まで送ってもらう。出国手続きのときに、入国時に押されたスタンプとサインがおかしいとかで問題が発生したのだけど、「そんなの知らねーよ、コルカタのimmigration controlに聞いてくれ」てゴネてたらなんか通してもらえた。まったく、最後までハラハラさせやがって!そんなわけで、計画通りに日程を終え、計画通りにいくつかの小トラブルに巻き込まれてサバイバル欲を満たし、計画通りにインドから飛び立ちました。さらば!

↑その後、家族とマレーシアのランカウイ島でリゾート。ここではサバイバルとは対極の、とても贅沢な休暇を楽しみました。うーん、どっちも楽しいね!ただ、一人で行くならやっぱサバイバルだな!
「インドはもう二度と行きたくない人とハマる人に分かれる」というけど、僕はもう一度行ってみたいと思った。日本の形式ばった生活に疲れたとき、あのカオスに巻き込まれることで「何でもありなんだ」ということを再認識させてくれそうだ。まぁでもしばらくは、行きたくないな。少なくとも今はまだ、カレーの味を想像するだけで辛い気持ちになる。とにかく、毎日が新体験の連続で、とても楽しい旅でした。めでたし。