歳をとって記事が書きにくくなった

f:id:tomotsaan:20180716150638j:plain

オフシーズン@ひたち海浜公園

ブログの更新がなかなかできない。忙しいということももちろんあるけど、それ以上に文章が書けなくなってしまったように思う。面白いネタを思いついたら書き留めておいて、時間があるときに更新しようとは思っていて、たまに画面を開くところまで来るのだけど、いざ書き始めると、文章の構成がなかなか決まらずに、あれこれと考えている間に1時間くらい経っていたりして、アホらしくなって止めてしまう。そういうことが何度もあった。

 なんでそうなってしまうのか?最初は単に「思考力が衰えて自分の頭の中身を文章にする能力が下がってきた」のではないかと思って危機感を抱いていたのだけど、もう少し考えてみて、歳をとって物事が多方向から見えるようになったことと、研究者生活での論文書きなどを通じて文章を厳密に書くのが習慣になってしまったことが理由ではないかと思うようになった。ふと思いついたネタを膨らませて文章を書こうとするときに、そのまま勢いで書いてしまっていた昔と違って、別の立場から見たらどう思うだろうか、そこに論理の矛盾がないだろうか、ということを考えてしまい、別の方向から見た時に叩かれそうなところがあれば、一般化しすぎないように主張をトーンダウンしたり、補足説明を書き加えたりすることになって、どんどん時間が経つ。そうしているうちに、もともと言いたかったことがほとんど言えなくなってしまって、結局取り下げることになってしまう。

 言い換えるとこれは「外に出す前に自分の頭の中で説明がついて消化できてしまう現象」が増えてきたということなのかもしれない。だとすれば、外からの情報や環境によって自分のモノの考え方が大きく影響を受けるようなことはこの先減っていくのだろう。バランス感覚が整ってきたという意味では良いことなのかもしれないが、丸くてつまらない大人になってしまったような気がして残念だし、このまま考え方が固定されていって「老害」になってしまうとしたらそれは嫌だ。この文章も、推敲しすぎると消してしまいそうなので、今考えていることを考えられているうちに出しておく。